検索エンジンとの相性の良いページを作る
■ページの構造をXHTML+CSS型にする
ホームページ内のページ構造に付いてはXHTML+外部CSS(カスケーディングスタイルシート)型を用いるのがSEO的には有利だと一部で言われていた時期がありました。
これは、検索エンジンにページの情報を適切に渡す手段として「厳密な書式による論理的な文章構造を持つドキュメント」の方がそうでないものよりも有効なのではないか(検索エンジンにとって読み解きやすいのではないか)と言う考えと、検索エンジンにとって不必要な情報(デザイン、視覚的な情報)を外部化した方が(ページ内部に含まないようにした方)が検索エンジンに効率の良い情報収集を期待する事が出来るのではないかと言う考えに基づくもののようです。
しかし、現在では厳密な書式が行われているかどうか、論理的な文章構造で書かれているかどうか、ページ内に余計な情報が含まれていないかどうかが検索結果に大きな影響を及ぼす事はないとされています。
(SEO的な面では考えられていたほど有効ではないと言われるようになったXHTML+CSS型ですが、これには他にまだ多くの利点があります。例えば...構造部分からデザイン部分を切り離す事により作業、管理、デザイン変更などが行いやすくなる、文章内容に余計な(デザインのための)コードを記述しなくて済むようになるため作業量が軽減される、余計なコードの減少によりページが軽くなり、Webブラウザによる表示速度も速くなる...など。これらの事からSEOを抜きにしてもXHTML+CSS型のページ作りを強くお勧めします。)
■ミラーサイト、複製コンテンツを置く場合には対策を施す
本来、ミラーサイト、複製コンテンツ(またそれに近いコンテンツ)はSEOとの相性が悪く、検索エンジンの判断を惑わせる原因となる事からSEO的にはそれらを置かないようにするのが良いとされていたのですが、現在ではそれを解消するための対策が用意されていて、SEO的な不利を生じさせずにミラーサイト、複製コンテンツを置く事が出来るようになっています。(具体的には「rel="canonical"」を用いて検索エンジンに対して元ページを示しておくようにします。)
■フレームを使わない
SEOを考えた場合、ホームページの構造にはフレームは使用しない方が良いと言えます。
フレームは複数のページを表示させるための枠でしかないので検索エンジンにフレーム用のページを拾われても意味がありません。また、フレームに表示させる個別のページを検索エンジンに拾わせる事は出来ますが、検索エンジンから個別のページへと訪問した場合、フレームは適応されない状態になります。作り手側がフレームを使って用意していた表示は望めず、そのためフレームは使わない方が無難だと言えるでしょう。
■静的ページと動的ページ
SEOを考えた場合、ホームページの各ページは出来る限り静的ページ(スタティックページ)で構成するようした方が良いと言えます。これは検索エンジンのクローラロボットが静的ページ(スタティックページ)を好み、動的ページ(ダイナミックページ)を対象とした巡回・情報収集を苦手としているためです。
どうしてもCGI等で動的ページを生成する必要がある場合はパラメーターの数を出来る限り(あっても2~3程度)に減らすように工夫しましょう。
■ホームページ内にリンクを張り巡らす
ホームページ内のリンクは充実させておくようにします。それによってクローラロボットのクローラビリティ(巡回の容易さ)の向上が図れるためです。また、ホームページ内のリンクポピュラリティの向上も望めます。下記はホームページ内のリンクの充実を図るために有効だと思われる方法です。
- 全ページにサイトナビゲーションを設置する (1)
- 全ページにメニューを設置する (2)
- 全ページにパンくずリスト(トピックパス)を設置する (3)
- 各ページからトップページ・所属カテゴリへのリンクを行う (4)
- 同一ディレクトリ・カテゴリ内でのページ間のリンクを行う (5)
- ディレクトリ・カテゴリを飛び越えたページ間のリンクを行う (6)
- トップページから深層ページへのリンクを行う (7)
- サイトマップページを設置する (8)
(1)(2) 主に下層ディレクトリへと移動するためのリンク、「下りの縦のリンク」です。ユーザビリティの向上にも繋がるので設置しておきたいところです。
(3)(4) 下層から上層へと移動するためのリンク、「上りの縦のリンク」です。パンくずリスト(トピックパス)は訪問者に現在位置を知らせる役割も果たします。ユーザビリティの向上にも繋がります。
(5) 同一ディレクトリ内、同一カテゴリ内にあるページ間を繋ぐリンク、「横のリンク」です。「次のページへのリンク」や「前のページへのリンク」などがこれに当たります。検索エンジン対策だけでなく、ページ間の移動が容易になる事によりユーザビリティの向上にも繋がります。
(6) ディレクトリ・カテゴリ間を飛び越えてページ間を繋ぐリンクです。「関連」や「参照」と言った形で見られます。
(7) トップページから深層ページへのダイレクトなリンクです。「新着」や「お勧め」や「訪問者の多いページ(人気ページ)」と言った形で使われる事が多いです。
(8) サイト内の各ページへのリンクを纏めたページです。検索エンジンに読み込ませる「sitemap.xml」とは別にサイトマップページも作っておくようにした方が良いでしょう。
■メニュー等に画像リンクは使用しない
画像によるリンクは使わない方が良いとされいます。これは検索エンジンが画像の認識を行えないためです。
どうしても画像リンクを使用する場合は下記のように「alt」属性を使って代替テキストを指定しておくようにしましょう。
// 例。画像リンクに代替テキストを指定する。
<a href="URL"><img src="画像URL" alt="代替テキスト" ... /></a>
■リンクは非JavaScriptで行う
サイトナビゲーションやメニューなどにJavaScriptを使っているホームページを見かけますが、JavaScriptを利用したリンクはSEO的には不利だと言われています。これは検索エンジンのクローラロボットがJavaScriptによって作られたリンクを完全には辿る事が出来ないためです(※)。ホームページ内のリンクは出来る限りテキストリンクを使った方が良いでしょう。
(※ GoogleのJavaScriptに関する処理は以前よりも向上し、現在ではJavaScript内に含まれるリンクを殆どの場合において辿る事が出来るようになったと言われていますが、中には辿る事が出来ない場合もあるようです。)